ja 新着情報 | SAISEIKEN コラム - 再生医学研究所

コラム

  • 2022.04.05
    ケース・レポート①前編「アルツハイマー病」

    2019年11月26日、私はアエロフロート261便でモスクワに向かっていた。モスクワで乗り継いでさらに西に向かう。 最終地は東欧セルビア共和国の首都ベオグラードである。 訪問の目的は、東欧での培養上清の臨床研究にむけて、関係者と協議することであった。同国保健大臣、ベオグラード大学教授...

  • 2022.04.21
    ケース・レポート①後編「アルツハイマー病」

    翌朝は夜来の風も止み空はたかく澄んでいた。 この日は市庁舎で、保健省の実務担当者と具体的な臨床研究のすすめ方について話し合うことになっていた。市庁舎はホテルから5分ほどのところにあり、かつての旧オブレノビッチ王朝時代の壮麗な宮殿であった。議会は休会中のため扉は閉じられていたが、ほどなく脇の入り...

  • 2022.05.16
    ケース・レポート②前編「糖尿病」

    糖尿病の培養上清治療についてお話するまえに、現在行われている糖尿病の最新研究をご紹介しましょう。はじめに下の表をご覧ください。これはわれわれが行った培養上清に関する実験の一覧です。   さまざまな疾患モデルの治療に要した乳歯幹細胞由来の培養上清(SHEDCM)の量が比較...

  • 2022.05.30
    ケース・レポート②後編「糖尿病」

    さてここからは、培養上清の点鼻投与で糖尿病の改善をみたK氏のケースをご紹介しましょう。 この男性は56歳、名古屋市在住の弁護士で、私とは2012年頃、ある医療訴訟の弁護活動を契機に知り合ったのでした。K氏は美容手術後の後遺症に苦しむ患者の依頼を受け、担当医師の医療過誤を実証しようと試みていまし...

  • 2023.11.01
    ケースレポート③前編「再生医療にもとめられるもの」

    いまから30年ほど前、再生医療の黎明期をふりかえると、いまでは信じてもらえないほど現実離れした話が多くあります。 それを承知で、その頃に日本社会にあった話を二つ紹介しましょう。 一つ目は、再生医療が実現したらこれまで治せなかった脳梗塞や脊髄損傷のような難病が根治できるという話です。「改善...

  • 2023.11.15
    ケースレポート③後編「再生医療の戦略転換とは」

    ALSをはじめとする神経変性性疾患に対する幹細胞治療は苦戦が続いています。 一方、我々の行った培養上清を用いた臨床研究では、投与量や投与回数を増やすことでALSに十分な効果があることがわかってきました。   培養上清治療はその中に存在する数千を超す微量な生理活性物質の複合作用で破壊的...