2011年〜2015年に日本および香港の協力クリニックでII型糖尿病に対する多施設共同研究が行われました。
対照群がなく、症例の病態が一定しない点が問題といえます。臨床的および血液検査でII型糖尿病と診断された11名の患者(下図参照:52歳~70歳、
男性10名、女性1名)の血糖値の変動を示します。
HbA1c (正常値4.6〜6.2) の治療前の平均値は9.3%でしたが40日間SHEDCMを点鼻薬で投与した治療後12週目には5.7%に低下しました。
インシュリン抵抗性を示すHOMA-Rレベル(正常値1.6以下)は27.8から9.3に改善しました。
また12週目の動脈硬化の程度を示すLOX-index(正常値1068以下)は劇的に改善し治療前が1502でしたが、治療後には968になりました。
治療期間中の合併症は認められませんでした。この臨床研究での治療法は高濃度のSHEDCMの点鼻投与のみ(一部点滴療法の追加)、今後は
SHEDCMの投与法・投与量の変更などプロトコルの改善が望まれます。
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